第38回 擬似卒業検定
クランクを後にして二輪棟コースに移動した。
卒業検定で判定される乗車から課題走行、下車までの擬似走行をすることになった。万次郎は擬似検定員として二輪棟から私の走りの全てをチェックする。
擬似卒業検定がスタートした。万次郎に向かって開始する合図(手を上げる)。見えないと思うがとりあえず万次郎に笑顔。なぜなら第一印象が肝心。いくら冷静、客観的に審査する検定員でも人間であり感情の動物である。(大学の実習前のスクーリングで「自己覚知」とやらを学んだがその時に書かれた言葉を思い出した。)とりあえず好印象は笑顔から…
 
合図を出して発進。
二輪棟コースから本コースに入った。最初の課題である急制動を行った。無事に終了しエンジンをかけ再発進。(ちなみに急制動では停止範囲内で止まることが絶対条件だからエンストしても減点されないらしい)次の課題は時速30kmを出すこと。ギアを変えアクセルを開いた。
しかし、いくらアクセルを回してもなかなかランプがつかない…なぜ、なぜ???
今まで練習していたバイクは30kmの速度を出すとハンドルの前についているランプが輝かしく点灯した。このためいつも課題速度はランプをみて調整していた。(今まで教習してくれた指導員に知られたら怒られると思うが、私の速度計はランプの点灯。別段誰からもランプを見て速度調整しろと言われたわけではない。30kmを出すとランプが点灯することに気がついたときから私の速度計はランプになっていたのだ。)しかし、検定車両のランプの位置は運転席から微妙にみえにくく、コウコウと点灯するものではなく申し訳なさそうに点灯するのである。これでは注意していないとランプの光が目に入らない。慌てて速度計を見た。既に30kmは超えていた。
 
続いて進路変更…合図を出して安全確認、隣の車線へ。なんだかいつもと違うような気もしたが気にせず走った。次は交差点を右折。合図を出して右折して合図を戻した。やっぱりいつもと違う。なにが??
信号をわたり左折後、問題のクランク→踏切→S字が待っていた。慎重に慎重に…。なんとか無事に通過した。ここから気をつけることは合図。出し忘れ、止め忘れに気をつけて走行しなければならない。
左折の合図を出して…
気分よく走っていた。ところがよくみると合図が止まっていなかった。
そしていつもと違う違和感の理由が判明した。
この違和感は…合図の音だった。
今までのバイクは合図が出ていると「カチカチ」と音がする。しかし検定車両は「カチカチ」の音がとても小さい。考えてみればこのカチカチ音で合図を止めていた。検定車両のバイクではカチカチ音で判断して合図を止めることはできない。ランプの点灯に続き新たな問題が発生した。
 
色々な問題点を発見し二輪棟コースに戻ってきた。
エンジンを切りバイクから降り、万次郎に向かって終了の手を上げた。
 
万次郎がやってきた。
「合図、交差点、進路変更…」駄目だった箇所をズラズラ言われ、第1回擬似卒業検定は見事に不合格となった。
「バイクが…」と言ってはみたものの全てが言い訳になった。
 
もう一度、再トライ。みきわめ判定に向けて私のチャレンジはまだまだ続く。
 
教習の終了時間に近づき二輪実習室に戻った。
バイクから降り教習簿の置いてある机に向かった。万次郎が印鑑を取り出し、ペンを持った。
教習簿に日付を書いている…。(ドキドキ…)
万次郎は「しゃぁね〜なぁ、ギリギリセーフだ」と言いながら教習簿を私に返した。
教習簿のみきわめ実施者印の良好には○がついて万次郎の印がしっかり押してあった。2段階が終了した。長かった教習が終了した。
早速、受付に行き検定に申込みを行った。
8月25日(木)卒業検定の日が決まった。
 
借りた長靴を乾燥室に、借りた軍手をレンタル室に返却した。
レンタル室の壁に貼ってある掲示物が目に入った。
レンタル用品の取り扱い説明書きだった。
「雨の日はブーツ、グローブは使用しないこと。但し、検定時の利用は可。」
えっ!!今、わかった事実。雨でも検定のときはブーツを使用してもいい。な〜んだ。あの究極に迷った私の選択はなんだったのだろう…。ブーツで教習すればよかったと物凄く後悔した。
 
この掲示物の発見により卒業検定の不安が一つ解消した。
 
 
つづく…

テーマ:自動車教習所 - ジャンル:車・バイク

【2005/12/16 18:41 】 | 二輪体験記 | コメント(0) | トラックバック(0) | page top↑

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