第14回 私と奴
下り坂を使った練習は無事に終了した。バランスの取り方を体で感じることができた。
次は平らな場所でエンジンをかけ発進の練習。
 
1時限目の教習のとき私を苦しめた場所にやってきた。前の壁にはマットが貼ってある。憂鬱な気持ちでバイクにまたがった。
クラッチを握り、エンジンをかけ、アクセルを握り、クラッチを少しずつ戻した。バイクが少し動いた。あれ?バイクは傾かない。すぐにブレーキをかけクラッチを握った。もしかして出来たかも…。1時限目の時とはあきらかに違う。
再度、発進した。さっきより少し長い距離を動かした。間違いなくバイクは倒れず動いている。めちゃくちゃうれしかった。
1時限目、あんなに苦労したのに今日はいとも簡単にできてしまった。どうしてだろう…。全ては下り坂を使った練習のおかげだと思った。
 
銀河は十数年、教習から離れていたのに…そのギャップなく私をここまでにしてくれた。昔の杵柄だろうか…。銀河ありがとう!!と心から思った。
 
発進、停止の練習を終了し二輪棟コースの外周を走った。
ギアを変え、バランスをとりスピードもそれなりに出してみた。ちゃんと走れている。満足、満足。だんだん楽しくなってきた。
 
「外周行くぞ」と銀河が言った。
「えっ〜、無理だよ。」と言った。
「ここだけ走っても練習にはならん!!後ろについて来い」と言い、二輪棟の坂を下りはじめた。私もドキドキしながら後を追った。コースに入る手前で一旦停止。銀河から説明をうけた。
クラッチを戻し、アクセルを握り、バイクが少しずつ動き始めた。バイクが本コースに入った。
本コースにデビューすることができた。
周りには教習中の普通車が走っている。緊張しながら銀河の後を走った。
1周、2周、3周…少しずつスピードをアップした。緊張がほぐれだんだん走ることが楽しくなってきた。二輪棟では味わえなった爽快感。きっと小鳥が籠の中から空に羽ばたいたときの感じだろう。今までの苦しみを忘れるくらい楽しかった。これなら私もバイクの免許が取れるかも…と自身がついた。そうだ小型二輪の免許をとったら審査をうけて中型二輪(普通二輪)の免許にバージョンアップしようとも思った。
 
教習4時限目、私は少し奴(バイク)が好きになった。奴と友達になろうと思った。
 
 
つづく…

テーマ:自動車教習所 - ジャンル:車・バイク

【2005/11/14 19:19 】 | 二輪体験記 | コメント(2) | トラックバック(0) | page top↑

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